住まいづくり 2024-02
屋根材の重要性を知っておこう
普段はあまり話題に上ることが少ない屋根材。雨漏りを防ぐだけではなく、地震や台風などの災害が多い日本では、家づくりにおいてどのような屋根材を使用するかは非常に重要となります。単純に屋根は丈夫で耐久性が高ければ高いほど、様々な衝撃や天災に強くなるからです。避けて通れない災害。家づくりを始めるには、家族の安心安全に直結する屋根材の種類や特徴を学んでから進めるといいでしょう。
主な屋根材の種類と特徴
瓦屋根
日本の屋根と言えばやっぱり「瓦」。歴史的に使用されてきたのは日本の風土に合った屋根材だからです。その特徴は「断熱性」。四季を通じて大きく気候が変化する日本でも、1年中快適な住空間を保つことができる高い断熱性を持っています。さらには火に耐えられる不燃性であるため、火事の延焼を防ぐ役割もあります。さらに耐寒性にも優れているため、雪国でも使いやすい屋根材となります。
デメリットはその重さ。住まいの耐震性を高めるためには、軽い屋根材がいいと言われます。屋根が軽くなれば支えとなる家の柱の負担が減るためです。また、屋根が軽くなれば家の重心を低く設計することができるため、揺れの影響を受けにくくなります。 反対に、重量が重い屋根材は構造に負荷がかかり、屋根が落下したり建物の全壊・半壊を起こす可能性があります。瓦屋根は重いため、瓦屋根を支えている柱の負担は大きく、地震による揺れに対して弱い一面があります。しかし最近は瓦の軽量化が進み、耐震性が高い材質の瓦も多く出回っています。
ガルバリウム鋼板
アルミニウムと亜鉛・シリコンから造られたメッキ鋼板で、亜鉛のガルバニックアクションというサビに強い犠牲防食作用を持つことから名付けられています。屋根材だけでなく外壁としても多く使用されています。トタンに似た形状ですが、高い防食性により非常に錆びにくく、トタンの数倍以上も耐久性があります。また一般的な耐用年数は30~40年と他の外壁材より長く、瓦よりも軽量のため耐震性が高く、地震の揺れによる影響を最小限にとどめることができます。デザインのバリエーションも豊富なため、デザイナーズ住宅にもよく使用されます。ただ、金属の建材特有のデメリットもあります。軽量で薄い材質であるため防音性が低い特徴があり、屋根に雨が当たると他の屋根材よりも音が響きやすいことがあります。生活音が外に漏れやすいため、ご近所への配慮やプライバシーの面からも防音対策が必要なケースも。さらに金属だけに熱を伝えやすいため、断熱性が低くなります。
スレート屋根
スレート以外にも、カラーベスト、コロニアルなどの商品名で呼ばれています。セメント成分に繊維質の材料を織り交ぜてできた薄い屋根材です。一般的に広く使用されており、瓦などに比べるとコストが安いことが魅力です。しかし安価なだけあって材質は決して強固なものではなく、人の体重や積雪によって割れてしまうこともあります。劣化も瓦と比べて早く、10年ごとにメンテナンスが必要とされます。劣化が進むと塗装が剥げ、雨水が染み込みやすくなり、色褪せや汚れが目立ちだします。そのまま劣化を放置すると、傷みが激しくなり雨漏りの原因となります。
セメント系屋根
セメントと砂を原料としたもので、プレスセメント瓦(厚形スレート)とコンクリート瓦などの種類があります。コンクリート瓦は色も形も瓦によく似ていますが、原料が粘土の瓦とは異なりコストが安いメリットがあります。施工性がよく、衝撃にも強いため、一般によく使用されています。商品によってばらつきも少なく寸法の制度も高いこともメリット言えます。セメント系屋根の特徴はデザインの汎用性が高い点です。様々な形状はもちろん、色も豊富でブラウン系やレッド系のスパニッシュスタイルやブルー・グリーンと言った鮮やかな色も多く出回っています。耐久年数は30年程度ですが、塗装することでさらに延命することが可能です。
屋根材によって住宅の性能も大きく変わります。普段はあまり意識されることが少ない部分ですが、快適な生活のためには最適な屋根材を選ぶことが大切です。
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